デジタル大辞泉
「三つの車」の意味・読み・例文・類語
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みつ【三つ】 の 車(くるま)
仏語。羊車、
鹿車(かしゃ)、
牛車(ごしゃ)の三種の車をいう。羊鹿牛車
(ようろくごしゃ)ともいう。ある
長者の邸に
火災があったが小児らは遊びに興じてこのことを知らなかったため、長者は小児らを早く遁れさせようとして、
門外に羊車・鹿車・牛車が待っているといって小児らを導き、
火難から救ったという、法華経の譬喩品
(ひゆぼん)にある話によるもの。
衆生を
火宅(三界)からのがれさせる
方便として、羊車は
声聞乗、鹿車は
縁覚乗、牛車は
菩薩乗のたとえとされる。さんしゃ。
※後
拾遺(1086)釈教・一一八七「もろともに
みつの車にのりしかどわれは
一味の雨にぬれにき〈よみ人しらず〉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報