切付(読み)キッツケ

デジタル大辞泉 「切付」の意味・読み・例文・類語

きっ‐つけ【切付】

馬具下鞍したぐらうち肌付はだつけの上に重ねるもの。馬の背や両脇を保護する。

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精選版 日本国語大辞典 「切付」の意味・読み・例文・類語

きっ‐つけ【切付】

〘名〙
① 馬具の名。下鞍(したぐら)一種二枚重ねを普通とし、上を切付、下を肌付(はだつけ)と区別することもある。馬の背や両脇を保護するもの。行縢切付(むかばききっつけ)、円切付(まるきっつけ)の類がある。
玉葉‐建久五年(1194)四月一七日「金地鞍小総鞦〈略〉片貌切付」
※虎寛本狂言・文蔵(室町末‐近世初)「虎の皮の切っ付」
咄本・聞上手三篇(1773)ふな宿「切付(キッツケ)雪踏(せきだ)を買てはく」

きり‐つけ【切付】

〘名〙
① 切りつけること。
② いろいろな形に裁ち切った布を、他の布地に美しい糸でかがりつけて、模様としたもの。切付模様。きりふせ。
高野山文書‐応永一八年(1411)九月二〇日・天野社造営料足結解状「一、佰文、四御殿の斬付の唐鹿代」
③ 取引相場で、客が追敷銀(おいじきぎん)要求に応じない時、仲買人がその物件を自由に処分すること。

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