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仲買商ともいう。本来は分散卸売商のことをいったが、現在では産地買集め商をもあわせて仲買人という。それは、売り手と買い手の間に介在して販売または買付けを円滑化する特殊中間商人である。分散卸売商としての仲買人は、消費地にあって大規模な問屋または卸売商と小売商との中間に介在し、商品流通の分散を仲介する。産地買集め商としての仲買人は、生産地にあって生産者から小口の生産物を買い入れ、大口にまとめて産地問屋に売り込む。仲買人の取り扱う商品は、生産量ないし消費量の単位が小口のもの、腐敗・変質性の高いものが多く、農産物や生鮮食料品関係が中心になる。これらを取り扱う中央卸売市場のような大規模市場では、全国から販売委託された鮮魚類や農産物を、短時間のうちに大量に処理しなければならない。そのため、販売を委託された卸売業者と仕入れにくる小売商との中間に仲買人(仲卸業者)が必要となる。仲買人は自己の得意先である小売商の要求を熟知し、それに適応した商品を競り落とし、自己の計算と責任において小売商に販売する。一般の流通では、伝統的取引方式のなかで仲買人の中間搾取が生じるとして、排除の対象にされたこともある。
[森本三男]
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…この銘柄取引の段階になると,取引する時点で商品を用意しなくとも,たとえば〈〇月×日に受渡しする〉という約束に基づく先物取引ができる。この段階になると仲間市場では取引を仲介する専門業者である仲買人(ブローカー)が出現し,取引条件などのルール化が進む。また業者仲間が定期的に一堂に会し,親睦や情報交換を兼ねる席上取引も出てくる。…
…これらの呉服屋は,生産者を支配し,直接顧客に販売する加工問屋にもあたる。
[明治以後]
問屋は荷主や集荷の仲買人から商品を受け取り,仲買・小売の手をへて商品を売りさばくのを通例としたが,問屋と仲買の関係は業種,地域,時代により大きい差異があった。しかし近世には,いったん定着した取引経路は慣習法として幕藩権力によって認められたから,通常その経路をはずすことは不法行為であった。…
※「仲買人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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