前代(読み)ぜんだい

精選版 日本国語大辞典 「前代」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐だい【前代】

〘名〙
① 現在より前の時代。前の世。前の時代。先代
万葉(8C後)五・沈痾自哀文「吾聞 前代多有良医、救療蒼生病患
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一九「彌々其前代(ゼンダイ)有様を知りたり」 〔書経‐周官〕
当主の前の代。さきの主人。先代。
浄瑠璃心中宵庚申(1722)上「只今の殿様前代とちがひ、なにかに付て軽ひお身持」
※虎明本狂言・麻生(室町末‐近世初)「げらが宿を忘れて、はやし物をしてくる、ぜんだいのくせ事」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「前代」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐だい【前代】

前の時代。先代。「前代遺物
当主の前の代。先代。「前代遺言
前代未聞」の略。
「―珍しき事ぞと、沙汰せざる所なし」〈浮・二十不孝・三〉
[類語]先代初代

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「前代」の読み・字形・画数・意味

【前代】ぜんだい

前の時代。民国・章炳〔国故論衡、中、弁詩〕余(われ)以爲(おも)へらく、古(いにしへ)禮樂未だ興らず、則ち代に因(いんしふ)す

字通「前」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android