喜撰式(読み)キセンシキ

デジタル大辞泉 「喜撰式」の意味・読み・例文・類語

きせんしき【喜撰式】

平安時代歌学書。1巻。喜撰の著と伝えるが未詳。仁和年間(885~889)の成立とも。和歌の病、分類などを論じる。倭歌作式わかさくしき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「喜撰式」の意味・読み・例文・類語

きせんしき【喜撰式】

平安中期の歌学書。一巻原名は「倭歌作式」。喜撰法師著と伝えるが、未詳。和歌の起源について述べた序文以下、和歌四病、畳歌、連句長歌混本歌、八階、神世異名などを論ずる。和歌四式一つ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「喜撰式」の意味・わかりやすい解説

喜撰式 (きせんしき)

歌学書。《和歌作式》ともいう。成立年代不詳。平安中期の作か。喜撰法師作というが根拠はない。和歌四式(他に《歌経標式》《孫姫(ひこひめ)式》《石見女(いわみのめ)式》)の一つとして古来尊重された。最後の神世異名の部は枕詞の論として初期の重要なものであるが,それ以外特に見るべきものはない。平安時代の後期には真偽の両本が伝存し,極度に混乱していたが,《歌学大系》において,初めて整理された形で翻刻された。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android