大槌(読み)おおづち

精選版 日本国語大辞典 「大槌」の意味・読み・例文・類語

おお‐づち おほ‥【大槌】

〘名〙
① 大型の槌。間(あい)の槌。
浮世草子世間胸算用(1692)二「材木はこちのものさらば取て帰らんと門口の柱から大槌にて打はづせば」

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改訂新版 世界大百科事典 「大槌」の意味・わかりやすい解説

大槌[町] (おおつち)

岩手県東部,上閉伊(かみへい)郡の町。人口1万5276(2010)。陸中海岸のほぼ中央に位置し,南は釜石市,西は遠野市に接する。北上高地の支脈が急斜面となって海に迫り,大槌・小槌両川が東流して大槌湾に注ぐ。海岸部をJR山田線,国道45号線が走る。湾内の安渡(あんど)は天然の良港で,近世は江戸との海産物取引の基地となっていた。産業の中心は水産業で,イカなどの沿岸漁業ホタテガイ,ワカメの養殖が盛ん。大槌川は南部鼻曲りサケの産地として知られ,12月の川開きではサケの即売が行われる。町立サケ・マス人工孵化(ふか)場,東京大学海洋研究所付属国際沿岸海洋研究センターがある。海岸線は風光明美なリアス海岸で,返し波のない〈片寄せ波〉で有名な浪板海岸がある。2011年3月の東日本大震災では,死者行方不明1730人,全壊住宅3680戸にのぼった。
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