天然自然(読み)テンネンシゼン

デジタル大辞泉 「天然自然」の意味・読み・例文・類語

てんねん‐しぜん【天然自然】

《同じ意味の語を重ねて強調したもの》
人為によらないで存在するものや現象。「天然自然の美」
(副詞的に用いて)物事がおのずから起こるさま。ひとりでに。
「―自分を開放してしまった」〈漱石明暗

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精選版 日本国語大辞典 「天然自然」の意味・読み・例文・類語

てんねん‐しぜん【天然自然】

〘名〙 (同義の語を重ねて強調したもの)
① 人の作為によらないで存在するものや現象など。天然。自然。
※諷誡京わらんべ(1886)〈坪内逍遙〉五「天然自然(テンネンシゼン)(なり)髪の毛を束ねて」
② (副詞的に用いる) 物事がおのずから起こるさま。
塩原多助一代記(1885)〈三遊亭円朝〉一五「これが真実(ほんとう)に天然自然に貯る金と云ふものだアヨ」

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四字熟語を知る辞典 「天然自然」の解説

天然自然

人の作為によらないで存在するものや現象など。また副詞的に用いて物事がおのずから起こる様子をいう。

[使用例] 天然自然自分を開放してしまった[夏目漱石*明暗|1916]

[使用例] あの福寿草が天然自然に咲いているのも、俺は生まれて初めてここで見た[高見順*いやな感じ|1960~63]

[解説] 同じ意味合いの語を重ねて強調した表現

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