小野光敬(読み)おのこうけい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「小野光敬」の意味・わかりやすい解説

小野光敬
おのこうけい
(1913―1994)

刀剣研磨師。岩手県盛岡生まれ。本名清之助。大正・昭和の研ぎ師で、鑑定家でもあった本阿弥光遜(ほんあみこうそん)に師事し、師の光をとり光敬と号す。第二次世界大戦後、東京国立博物館の調査員として館蔵品の刀剣類を研磨、ついで大阪・四天王寺の丙子椒林剣(へいししょうりんけん)や七星剣など上古刀を手がけ、さらに1958年(昭和33)からは正倉院の刀剣の研磨に毎年携わる。刀剣研磨技術の第一人者として75年本阿弥日洲(にっしゅう)とともに重要無形文化財保持者に認定された。

[原田一敏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小野光敬」の解説

小野光敬 おの-こうけい

1913-1994 昭和-平成時代の刀剣研磨師。
大正2年7月30日生まれ。昭和10年上京して本阿弥光遜(ほんあみ-こうそん)に師事。22年から東京国立博物館に勤務し,正倉院御物148口をはじめ国宝,重要文化財の刀剣類研磨を数おおく手がけた。50年人間国宝。平成6年6月29日死去。80歳。岩手県出身。本名は清之助。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android