御門(読み)ミカド

デジタル大辞泉 「御門」の意味・読み・例文・類語

み‐かど【御門/帝】

《「かど」の尊敬語》
天子天皇の位。また、天皇の尊称
門。特に、皇居の門。
一日ひとひには千度ちたび参りしひむがしの大き―を入りかてぬかも」〈・一八六〉
御殿。特に、皇居。
「ひさかたの天見るごとく仰ぎ見し皇子みこの―の荒れまく惜しも」〈・一六八〉
天子が政治を行うところ。朝廷
万代よろづよにいまし給ひて天の下奏し給はね―去らずて」〈・八七九〉
天子・天皇が治める国土国家
唐土もろこしにもわが―にも」〈須磨
[類語]天皇天子
[補説]作品名別項。→ミカド

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御門」の意味・読み・例文・類語

ご‐もん【御門】

〘名〙 (「ご」は接頭語) 皇居の門、貴人の邸などの門をいう。
今昔(1120頃か)三一「南に近衛の御門面に唐門屋を立てたり」

お‐かど【御門】

〘名〙 (「お」は接頭語) ⇒おかど(御門)が違(ちが)う

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の御門の言及

【天皇】より

… 江戸時代の禁裏料所は当初1万石余,中期に3万石余で,天皇,公家の立場は幕府のきびしい規制の下にごく限定されたものであり,その儀礼的な役割も形式的,名目的にとどまった。ただ,真継(まつぎ)家が鋳物師,土御門(つちみかど)家が陰陽(おんみよう)師,吉田家が神職に許状を与え,久我(こが)家が当道(とうどう)座を支配したように,職人,芸能民と公家との関係は,江戸時代を通じて保たれ,その経済を多少とも支えつづけた。しかも江戸後期,公家はそれをさらに積極的に拡大しようとした形跡があり,その実態と意義を探ることは,今後の研究に残されている。…

※「御門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android