攪拌機(読み)カクハンキ

デジタル大辞泉 「攪拌機」の意味・読み・例文・類語

かくはん‐き【××拌機】

異なる液体、または液体と固体粉体などを均一にかき混ぜる装置スターラー
ホモジェナイザー

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「攪拌機」の意味・わかりやすい解説

攪拌機
かくはんき

液体と液体とを均一に混ぜ合わせるとき、あるいは液体と固体とを混ぜ合わせるときに用いられる機械。粉体などをかき混ぜるのにも使われる。主として化学工業で用いられている。攪拌機の起源は古く、アグリコラ著書『デ・レ・メタリカ』(1556刊)にもみられる。化学工業の進歩に伴って、液体と液体、あるいは液体と固体をタンクの中で混ぜ合わせ、化学反応をおこさせるのに各種の攪拌機がつくられた。その多くはタンク攪拌機で、構造はタンクの中に攪拌するための装置を入れたものである。その装置は攪拌用の羽根をもち、その形によりプロペラ型、オール型、タービン型、螺旋(らせん)軸型など多種ある。プロペラ型は粘度の低い液体、または固体粒子を含んでいる液体の攪拌用に用いられる。もっとも簡単なオール型は低粘度用で、タービン型は遠心力を利用し能率はかなりよい。粘度の大きいものには螺旋軸型が用いられる。攪拌機内の液体の動きも攪拌効果に影響するので、容器の形、かき混ぜ機の形や位置、じゃま板などをくふうして、その効果をよくするよう考慮されている。

 化学反応用のほか調合溶解洗浄分散、吸着用にも使用され、さらに伝熱用にも用いられている。低粘度の液体を連続的に混合するのに、ポンプによって液体を圧送し混合させる流動式攪拌機もある。家庭用の電気洗濯機も攪拌機の一種である。

[中山秀太郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android