漁場汚染(読み)ぎょじょうおせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「漁場汚染」の意味・わかりやすい解説

漁場汚染
ぎょじょうおせん

産業廃棄物や生活廃棄物の流入によって海域が汚染され,漁場としての価値が低下すること。日本の場合,漁場汚染は経済の高度成長とともに拡大し,水俣病や有機水銀事件など深刻な社会問題を生み出し,また一方では,船舶の廃油投棄や漏れによる被害も発生したため,水質汚濁防止法や海洋汚染防止法が整備された。近年では,漁網の汚染防止や船底塗料に使用された有機スズ化合物 (TBTO) の毒性が問題となり,対策が進められている。このほか開発途上地域においては,農薬肥料の規制が十分になされていないため,これらが原因と考えられる赤潮の被害が報告されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android