玉殿（読み）タマドノ

デジタル大辞泉

たま‐どの【玉殿】

１ りっぱな御殿。
２ 《稲荷神社の狐の像が宝の玉を持っているところから》狐のこと。
「稲荷前をぶら付いて、かの―につままりゃせぬかの」〈浄・忠臣蔵〉

ぎょく‐でん【玉殿】

玉で飾った宮殿。美しい宮殿。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

たま‐どの【玉殿】

〘名〙

① (「たま」は美称) 立派な御殿。

※仮名草子・仁勢物語（1639‐40頃）上「たまどのを海人の寄りつつ盗めれどたつが追ひ来て食はんとぞ思ふ」

② (稲荷神社の狐の像が宝の玉を持っているところから) 狐の異称。

※浄瑠璃・仮名手本忠臣蔵（1748）六「稲荷前をぶら付いて彼(かの)玉殿につままりゃせぬかの」

ぎょく‐でん【玉殿】

〘名〙 玉をちりばめた美しい宮殿。また、宮殿の美称。美しく華麗な宮殿。月世界の宮殿をいうのに多く用いる。玉堂。

※懐風藻（751）春日侍宴〈黄文備〉「玉殿風光暮。金春色深」 〔南史‐朱伝〕

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【玉殿】ぎよくでん

御殿。

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出典　平凡社「普及版 字通」