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仁勢物語 にせものがたり

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

仁勢物語
にせものがたり

仮名草子。作者未詳。烏丸光広の作とも伝えられるが疑わしい。2巻。寛永年間 (1624~44) 刊。書名は『伊勢物語』のもじりで,にせ (偽) の意をも含んでいる。「むかし男」を「をかし男」に変えるなど『伊勢物語』の本文をもじり,当代化した戯文。

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デジタル大辞泉の解説

にせものがたり【仁勢物語】

仮名草子。2巻。作者未詳。寛永17年(1640)ごろ成立。伊勢物語をもじって、当時の世相・風俗を滑稽に描いた。

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世界大百科事典 第2版の解説

にせものがたり【仁勢物語】

仮名草子。作者不明。寛永年間(1624‐44)の刊行。2巻。《伊勢物語》を逐語的にもじった小説で,《伊勢物語》を滑稽化している。たとえば〈むかし男ありけり〉を〈をかし男ありけり〉,〈かきつばた〉を〈かきつへた〉というふうにもじり,新しい近世の風俗を取り入れて,卑俗な滑稽文学に仕立てたものである。古典をもじるという基盤には,当時《伊勢物語》など古典の流行があったのであり,またこれを近世化することによって近世文学の創始をはかったとも言うことができる。

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大辞林 第三版の解説

にせものがたり【仁勢物語】

仮名草子。二巻。作者未詳。1640年頃成立。伊勢物語を逐語的にパロディー化し、当時の世相・風俗を滑稽化して描いた作品。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

仁勢物語
にせものがたり

仮名草子。作者不詳。上下二巻。1638年(寛永15)から1640年までの成立刊行。書名の「仁勢」(似せ)が示すように流布本『伊勢(いせ)物語』125段のことごとくを逐語的にもじったパロディーである。雅語を俗語に置き換えたり、古典の世界を当時の世相、風俗に絡ませたりするなど、卑俗化することによって滑稽(こっけい)をねらっている。近世古典享受の一面であり、近世人の知性と感覚、機知と諧謔(かいぎゃく)の精神を示したものといえる。広く読まれ、後続の擬物語の系譜に多大な影響を与えた。[坂巻甲太]
『市古貞次・野間光辰編『鑑賞日本古典文学26 御伽草子・仮名草子』(1976・角川書店)』

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