デジタル大辞泉
「白鼠」の意味・読み・例文・類語
しろ‐ねずみ【白×鼠】
1 毛が白いネズミ。福の神の大黒の使者といわれ、古来吉兆とされた。
㋐ドブネズミの飼養白変種。動物実験用。だいこくねずみ。ラッテ。
㋑ハツカネズミの飼養白変種。マウス。
2 《福の神の使いで、それがいる家は栄えるからとも、鳴き声が「ちゅう(忠)」であるからともという》主家に忠実に勤める使用人。特に、番頭のこと。⇔黒鼠。
「泣いて意見をした―の番頭にしろ」〈荷風・すみだ川〉
3 染色の名。うすねずみ色。しろねず色。
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しろ‐ねずみ【白鼠】
〘名〙
①
毛色の白いネズミ。
大黒の使者といわれ、古来より吉兆とされた。
※続日本紀‐神亀三年(726)正月辛巳「京職献二白鼠一」
③ 主家に忠実な番頭や雇人。主人を大黒に見立て、
家来を大黒の使者白鼠にたとえていう。また、鳴き声が「ちゅう」だからともいう。⇔
黒鼠。
※評判記・野郎虫(1660)花井浅之丞「此人は吉郎兵衛ためには、白ねずみ。大こく殿とや申さん」
④ (「抱朴子‐対俗」の「鼠寿三百歳、満
二百歳
一則色白、善憑
レ人而卜、名曰
レ仲、能知
二一年中吉凶及千里外事
一」の意から) 身持がよくて福ある者。また、福をもたらす者。福の神。白鼠は福の神の使者で、これが住む家は必ず富み栄えるという
俗伝によっていう。
※俳諧・生玉万句(1673)「福は内にと厄払宿〈
正行〉 白鼠すめる町義のかね懸て〈常省〉」
⑤ 染色の名。薄いねずみ色。うすねずみ。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報