蒲原稔治（読み）かもはらとしじ

日本大百科全書(ニッポニカ)

蒲原稔治
かもはらとしじ
（1901―1972）

魚類分類学者。高知県に生まれる。1926年（大正15）東京帝国大学理学部動物学科を卒業、1927年（昭和2）高知高等学校講師、翌年に同校教授、1949年（昭和24）高知大学教授として文理学部に勤務し、1965年退官。1967年名古屋保健衛生大学（現、藤田医科大学）教授となる。土佐湾を中心とした魚類の分類を精力的に研究し、40種を超す新種を発表した。著作も多く、『日本動物分類　36　鱸(すずき)型族・鯖(さば)群』（1941）、『土佐及び紀州の魚類』（1950）、『原色日本魚類図鑑』（1962）などが代表的なものである。

［落合　明］

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

デジタル版 日本人名大辞典+Plus

蒲原稔治 かもはら-としじ

1901－1972　昭和時代の動物学者。
明治34年7月22日生まれ。土佐湾などの魚を研究,新種として発表した魚は40種以上にのぼる。昭和3年旧制高知高教授,24年高知大教授,のち藤田学園保健衛生大教授となった。昭和47年3月26日死去。70歳。高知県出身。東京帝大卒。著作に「土佐及び紀州の魚類」など。

出典　講談社