蓬蓽（読み）ホウヒツ

デジタル大辞泉

ほう‐ひつ【^×蓬^×蓽】

《「蓬戸蓽門」の略》蓬よもぎで作った戸と蓽いばらで作った門。転じて、粗末な家。また、自分の家をへりくだっていう語。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ほう‐ひつ【蓬蓽】

〘名〙 (「蓽」はいばら。「蓬戸蓽門」の略)

① ヨモギの戸やイバラで作った門。転じて、そまつな家。草庵。蓬蓽の門。

※高野本平家（１３Ｃ前）七「多日の経営をむなしうして、片時の灰燼となりはてぬ。況や郎従の蓬蓽(ホウヒツ)においてをや」 〔晉書‐葛洪伝〕

② 自分の家や自分の家の門をへりくだっていう語。蓬蓽の門。

※勘仲記‐弘安七年（1284）一〇月一〇日「謹慎之余閉_二蓬蓽_一止_二拝趨_一了」

※太平記（１４Ｃ後）二五「蓬蓽に伝る所の一説」 〔剪燈新話‐翠翠伝〕

出典　精選版 日本国語大辞典