誘導(生物)(読み)ゆうどう

百科事典マイペディア 「誘導(生物)」の意味・わかりやすい解説

誘導(生物)【ゆうどう】

(1)発生学用語。発生過程で胚のある部分が隣接した他の部分に影響を与え,その部分の形態形成に関与する現象形成体で裏うちされた外胚葉神経管ができる場合,眼杯の接した表皮が水晶体になる場合,後脳が耳胞形成にあずかる場合などはその例。この現象は両者の相互的なはたらきあいの結果であり,かつ接触が起こる時期,場所等によって大幅に変動する。(2)分子生物学用語。細菌などで特定物質を与えたとき,その代謝にかかわる酵素群が生成される現象。その機構オペロン説によって説明される。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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