金金(読み)キンキン

デジタル大辞泉 「金金」の意味・読み・例文・類語

きん‐きん【金金】

明和安永(1764~1781)ごろの江戸流行語》身なりを飾って得意然としていること。
ひげなでの、―か。にくいの」〈洒・辰巳之園

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「金金」の意味・読み・例文・類語

きん‐きん【金金】

〘名〙 (形動タリ)
① (明和~安永(一七六四‐八一)頃の江戸の流行語) 今風でしゃれていること。また、身なりを立派に飾り、得意になるさま。
洒落本辰巳之園(1770)「髭なでの、きんきんか。にくいの」
② ぴかぴかと輝いていること。きらびやかで豪華なさま。
※洒落本・契国策(1776)南方「ざしきへ出たるを見れば、みなみなきんきんとしたる上物也」
[語誌]よろこぶさまを表わす「欣々」という漢語から出た語と思われる。安永四年(一七七五)の「金々先生栄花夢」により「金々」と書くことが多いが、金があってこそ欣々とした状態になれるという連想もはたらいたためか。黄表紙や洒落本で多く用いられ、「金々姿」「金々然」「金々者」など、複合語も多く作られた。

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