防火林(読み)ボウカリン

デジタル大辞泉 「防火林」の意味・読み・例文・類語

ぼうか‐りん〔バウクワ‐〕【防火林】

森林家屋などの周囲に、火災延焼を防ぐために設ける樹林帯。火に強い常緑広葉樹・落葉広葉樹などを植える。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「防火林」の意味・読み・例文・類語

ぼうか‐りん バウクヮ‥【防火林】

〘名〙 火災の延焼を防ぐために、森林の周辺市街地の中などに珊瑚樹、譲葉(ゆずりは)銀杏(いちょう)など、火災に強い樹木を植えた林。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「防火林」の意味・わかりやすい解説

防火林
ぼうかりん

火事の延焼を防ぐために設けられる林。樹木は可燃物であるが、樹種、針葉樹・広葉樹別、樹齢、森林密度などによって燃えやすさは異なる。防火林は、相対的に耐火性の強い林として幅数メートルから数十メートルの列状に設置されるので、防火樹帯ともよばれる。森林のみならず市街地にも設置されている。山火事は樹冠を伝わって山頂へと延焼していくので、防火林には樹冠火になりにくい樹種、すなわちカシ、ツバキサンゴジュなどのように葉が肉厚で水分の多い常緑広葉樹が適している。温寒帯ではカラマツや落葉広葉樹が使われる。尾根筋の天然林を伐(き)り残してそのまま利用することもある。

[野口俊邦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android