アズマガヤ(読み)あずまがや

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アズマガヤ」の意味・わかりやすい解説

アズマガヤ
あずまがや / 吾妻茅
[学] Hystrix duthiei (Stapf) Bor
Asperella longearistata (Hack.) Ohwi

イネ科(APG分類:イネ科)の軟弱な多年草。根茎は短く、稈(かん)は繊細で斜上し、葉はやや広く、線状披針(ひしん)形。6~7月に花を開き、花序は頂生して弓状に曲がり、中軸および花穂の基部は軟毛に覆われる。小穂は双生し1または2小花をもち、長さ4~6ミリメートル。包穎(ほうえい)は細く、退化するものもある。北海道から九州にかけての山地の林内にややまれにみられ、朝鮮、中国にも分布する。福島県吾妻山で知られたため、この和名がついた。

[許 建 昌 2019年8月20日]

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