アブドゥル・マリク(その他表記)`Abd al-Malik

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アブドゥル・マリク」の意味・わかりやすい解説

アブドゥル・マリク
`Abd al-Malik

[生]646/647. メジナ
[没]705.10. ダマスカス
ウマイヤ朝第5代のカリフ (在位 685~705) 。父マルワーン1世が暗殺されたあとをうけてカリフに就任,まず混乱していたシリアのアラブ軍を再編成して,その兵力でイラクを再征服した。次いでメジナの僭称カリフ,アブドゥッラー・イブヌッ・ズバイルを滅ぼし,また抵抗を続けていたハワーリジ派の勢力を一掃し,さらにイブヌル・アシュアスの率いるイラクのアラブ軍の反乱を鎮圧して,分裂を重ねていたイスラム世界をシリア軍の力でウマイヤ家のもとに再統一した。彼はまた行政組織を再編成し,行政用語にアラビア語を採用し,イスラムの金貨 (ディーナール) ,銀貨 (ディルハム) を初めて鋳造するなど,国家体制の整備にも努めた。今日エルサレムに残る岩のドームは彼の建設したものである。

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