アメリカホドイモ(読み)あめりかほどいも(その他表記)potato bean

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アメリカホドイモ」の意味・わかりやすい解説

アメリカホドイモ
あめりかほどいも
potato bean
Indian potato
groundnut
[学] Apios americana Med.

マメ科(APG分類:マメ科)の多年草。アメリカホド、アピオスともいう。茎はつる性で2~4メートルとなる。葉は5~7枚の小葉からなる羽状複葉。夏に葉腋(ようえき)から花軸を出し、10~13個の蝶形花(ちょうけいか)をつける。花は長さ1センチメートルほどの紅紫、淡紫色芳香がある。地中に長さ3~6センチメートル、太さ2~4センチメートルほどの塊茎数珠(じゅず)状に連なり、これを食用とする。北アメリカ原産で、アメリカ北東部からフロリダテキサスに至る地域でネイティブ・アメリカンにより栽培された。日本には明治時代中期に渡来し、おもに花を観賞するために栽培された。現在は青森県東部地方や南部地方で食用に栽培される。近縁ホドイモは北海道から九州にかけて分布し、このいもも食用となる。

[星川清親 2019年10月18日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のアメリカホドイモの言及

【ホドイモ】より

…塊根は食用にされるといわれているが,小型であり,1個体あたりの数も少ない。 ホドイモ属Apiosは約10種ほどが知られているが,栽培されている種類はアメリカホドイモA.americana Medic.(英名ground nut,potato bean)で,北アメリカの原産である。紫褐色の芳香のある花をつけ,塊根はホドイモよりも大型で多数つき,食用に利用できる。…

※「アメリカホドイモ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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