アメリカ国会議事堂(読み)アメリカこっかいぎじどう(英語表記)Capitol

翻訳|Capitol

改訂新版 世界大百科事典 「アメリカ国会議事堂」の意味・わかりやすい解説

アメリカ国会議事堂 (アメリカこっかいぎじどう)
Capitol

アメリカ合衆国の首都ワシントンの小高い丘〈キャピトル・ヒルCapitol Hill〉にある建物。建国意気盛んな時代にアメリカ建築の統一様式とされたクラシカル・リバイバル(古典復興様式)の代表作。1792年のコンペで選ばれたソーントンWilliam Thorntonの設計案による当初の建物が第2次英米戦争で炎上(1814)の後,原案に従ってB.H.ラトローブやブルフィンチCharles Bulfinchらが再建。十字対称形プランと厳正な古典的形態の主部に対し,ウォルターThomas U.Walterが付設した中央ドーム南北の大翼屋(1865)がバロック風の堂々たる外観を形づくる。ドーム頂には〈自由の彫像〉が据えられている。なお,連邦議会のことをキャピトル・ヒルあるいは単にヒルと称することも少なくない。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アメリカ国会議事堂」の意味・わかりやすい解説

アメリカ国会議事堂
アメリカこっかいぎじどう
United States Capitol

ワシントン D.C.に所在。 1793年,第2回競技設計当選の W.ソーントン案に基づき着工。中央部にロトンダを設けたパラディアニズム的な建物で,1814年にイギリス軍の攻撃で北翼部分を残し破壊された。その後 15年から 17年にかけて B.ラトローブが再建に着手,C.ブルフィンチが引継ぎ,28年にかけほぼ現在の中央部分が完成した。さらに 51年~65年,T.ウォルター増築を担当。ドームを内径 30m,高さ 68mの鋳鉄製のものに代え,さらに南北の翼屋部を付加し,現在の形態を完成させた。増築された中央ドームと南北のロトンダは,古典的形態の主部と異なり,フランス第二帝政時代のバロック的傾向を感じさせるものである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android