ソーントン(英語表記)Thornton, Matthew

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソーントン」の意味・わかりやすい解説

ソーントン
Thornton,Henry

[生]1760.3.10. ヨークシャーハル
[没]1815.1.16. ロンドン,ケンジントン
イギリスの銀行家,慈善事業家,またイギリス国教会クラパム派の指導者の一人。 1782~1815年サザーク選出下院議員。経済学史上,すぐれた金融理論の業績で知られ,D.リカードらとともに 19世紀初頭の地金論争における中心人物の一人。主著『紙券信用論』 An Enquiry into the Nature and Effects of the Paper Credit of Great Britain (1802) で,銀行券の真正手形理論と還流法則とを批判し,地金主義者としての立場を明らかにした。貨幣の流通速度に重要性を付与し,中央銀行の裁量以外にも銀行券発行量における攪乱要因を積極的に認めたことは,当時のインフレーションをめぐる論争に大きな刺激を与えた。 1810年に下院の「地金委員会」の委員となり,同年 F.ホーナー,W.ハスキソンとともに有名な『地金報告』を起草した。

ソーントン
Thornton, William

[生]1759.5.20. 西インド諸島,ヨストファンダイク島
[没]1828.3.28. アメリカ,ワシントンD.C.
アメリカのアマチュア建築家,発明家エディンバラ大学医学を修め,パリに学び,ヨーロッパ各地を旅行。 1788~94年フィラデルフィアに住み,ライブラリー・カンパニー・ビルディング設計 (1789~90,1884破壊) 。 93年,アメリカ国会議事堂設計競技で彼のドーム案が優勝。 94年ワシントン首都計画の委員となり,以後同地に定住。発明家としては,J.フィッチとともに外車船を造った。

ソーントン
Thornton, Matthew

[生]1714?
[没]1803
アメリカの医師政治家。アメリカ独立革命期の愛国派,独立宣言署名者の一人。少年の頃アイルランドから新大陸へ渡る。 1740年以降ニューハンプシャーで医師を開業。革命前の独立運動の推進者。 76年大陸会議代表に選出された。

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