ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルフォンソ7世」の意味・わかりやすい解説
アルフォンソ7世(皇帝)
アルフォンソななせい[こうてい]
Alfonso VII, el Emperador
[没]1157.8. フレスナダ
カスティリア=レオン王 (在位 1126~57) 。ブルゴーニュ伯レイモンの息子。アルフォンソ6世 (勇猛王)の孫。イベリア半島の皇帝を自称し中世スペインにおける皇帝思想を示す。幼年時代には母ウラッカと彼女の2度目の夫アラゴンのアルフォンソ1世 (戦闘王)の間でレオン,カスティリアの領有について紛争が続けられたが,ウラッカの死によってアラゴン王アルフォンソ1世は要求を放棄 (1126) 。同時にアルフォンソは皇帝アルフォンソ7世としてイベリア半島の支配者たちから認められた。アルフォンソの国土回復運動はアルメリアの占領 (47~57) により名声をあげ,コルドバも3年間占領した。しかし,北アフリカにアルモハド朝政権が成立し,1146年以降その激しい侵略が南スペインに対して開始された。彼はアルモラビド朝と同盟して,これを防御するのにその余生を費やした。2人の息子にレオンとカスティリアを分与したが,これは帝国の概念に反する行為であった。
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