ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イスラエル問題」の意味・わかりやすい解説 イスラエル問題イスラエルもんだい イスラエルが 1967年の第3次中東戦争以来,パレスチナ人の領土を不法に占領し続けていることから生じているイスラエルと,周辺アラブ諸国との対立問題。 1990年から 91年にかけての湾岸問題では,イラクがクウェート撤退の条件としてイスラエル問題の解決をあげ,さらにアラブの大義を掲げてイスラエルにミサイル攻撃を仕掛けたために,湾岸戦争はイスラエル問題をも巻き込むことになった。建国以来初めて自国領内に攻撃を受けたイスラエルとしては,安全保障の観点から周辺アラブ諸国との関係改善に動き出さざるをえなくなり,91年以降中東和平二国間交渉を重ねた結果,93年9月にはパレスチナの暫定自治を認める合意を PLOとの間で結んだ。しかし,この交渉自体を認めない過激派もあり,問題の根本的な解決は先送りされた格好である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by