ウォレン夫人の職業(読み)ウォレンふじんのしょくぎょう(英語表記)Mrs. Warren's Profession

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウォレン夫人の職業」の意味・わかりやすい解説

ウォレン夫人の職業
ウォレンふじんのしょくぎょう
Mrs. Warren's Profession

イギリス戯曲。 G.B.ショー作。 1893~94年に執筆。 98年刊。初演は 1902年,ロンドンステージ・ソサエティによる会員を対象にした限定上演。以後 24年まで,ロンドンでは上演禁止。売春宿を経営しながら娘に高等教育を授けようとする母親と,それを知って安楽な生活を捨て自活しようとする娘を中心に,女性の経済的自立や,それまでは舞台のタブーであった売春問題を取上げ,売春が貧困から生じる社会悪であることを強調している。ショーの「不愉快な劇」 Plays Unpleasantの第3作。

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世界大百科事典(旧版)内のウォレン夫人の職業の言及

【ショー】より

…以下初演)である。それ以後,ヒロイズムを風刺した《悪魔の弟子》(1897),売春問題を扱った《ウォレン夫人の職業》(1902),生命力の哲学を具体化させた《人と超人》(1905),英雄を茶化した《シーザーとクレオパトラ》(1906),ジャンヌ・ダルクを主人公にした《聖ジョーン》(1923)のほか,おびただしい数の戯曲を発表した。音声学者が花売り娘に上流階級の言葉づかい,礼儀作法を教えこんでレディに仕立てる《ピグマリオン》(1913)は,のちにアメリカで,ブロードウェーでのミュージカル・ドラマ化を経て,《マイ・フェア・レディ》(1964,G.キューカー監督,アカデミー作品賞ほかを受賞)として映画化された。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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