ウバンギ川(読み)ウバンギがわ(英語表記)Oubangui

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウバンギ川」の意味・わかりやすい解説

ウバンギ川
ウバンギがわ
Oubangui

アフリカ大陸中部の川。コンゴ川右岸最大の支流。上流部はムボム川と呼ばれ,中央アフリカ共和国のバンガスー南西約 80kmの地点で,コンゴ民主共和国北東部からのウェレ川 (1300km) と合流ウバンギ川となる。中央アフリカ共和国とコンゴ民主共和国の国境を形成してほぼ西流,中央アフリカ共和国のバンギから南に向きを変え,のちコンゴ共和国とコンゴ民主共和国の国境を形成,コンゴ民主共和国のテュムバ湖西方でコンゴ川に注ぐ。全長はウェレ川を含め約 2250km。下流域に広大な湿地帯を形成。バンギまで航行可能。鉄道のない中央アフリカ共和国の交通の大動脈をなし,同国の輸出入の大半はこの河川運輸に依存。2~4月の乾季には水量激減,輸送量が制限される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウバンギ川」の意味・わかりやすい解説

ウバンギ川
うばんぎがわ
Oubangui

アフリカ中部を流れるコンゴ川(ザイール川)の最大の支流。中央アフリカ共和国とコンゴ民主共和国(旧ザイール)の国境沿いに西流し、中央アフリカの首都バンギの近くで南流し、コンゴ民主共和国とコンゴ共和国との国境線をなして、コンゴ盆地中央部のツンバ湖の西でコンゴ川と合流する。全長1130キロメートル。10~11月の高水位期には、この合流地点からバンギまでの700キロメートルの間、また2~4月の低水位期には、バンギの下流90キロメートルのリベンゲまで航行可能となる。上流域では熱帯林が繁茂し、中・下流域は広大な沼湿地である。

[堀 信行

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