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中国隋(ずい)代の僧。三階教(さんがいきょう)の開祖。敬称は三階禅師。魏州(ぎしゅう)(河北省)の出身。名門の王氏の家に生まれ、幼いころから繊細で慈悲深く、4歳のとき、泥にはまった牛車を引こうとして苦しんでいる牛のようすを見て泣きやまなかったという。若くして出家し、『華厳経(けごんきょう)』など諸経論を広く学び、時代にあった教えを追求してついに三階教を開創した。のち、相州(河南省)法蔵寺において具足戒(ぐそくかい)を捨て、衣一枚をまとい、1日一度の食事をとり、労働に従事し、恵まれない者への供養(くよう)を行い、僧侶(そうりょ)と在俗者を区別なく礼拝(らいはい)した。589年(開皇9)勅命によって長安の都に入り、僕射(ぼくや)(宰相(さいしょう))の高穎(こうえい)に招かれて真寂寺(しんじゃくじ)に住して三階教を広め、5年後、同寺に没した。この間、長安には化度(けど)寺、光明(こうみょう)寺、慈門(じもん)寺、慧日(えにち)寺、弘善(こうぜん)寺の5寺が置かれるなど、三階教教団は急速に勢力を拡大した。しかし、600年に文帝(楊堅(ようけん))によってその流行が禁止されて以後しばしば弾圧され、宋(そう)代の初めまでにほぼ滅亡した。著書(講義録)に『対根起行法(たいこんきぎょうぼう)』32巻(あるいは36巻とも)、『三階仏法』4巻など多数がある。
[木村清孝 2017年2月16日]
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… 仏教復興政策のとられた隋代になると,北周の武帝による亡国と廃仏を同時に体験した旧北斉領内の仏教徒たちを中心にして,末法仏教運動が急速に展開する。この濁悪末世の時代にふさわしい教法として提唱されたのが,太行山脈の東側の河北省の地におこった信行の三階教と,太行山脈の西側の山西省におこった道綽(どうしやく)の浄土教であった。信行や道綽は,《大集月蔵経》の説く末法時を現今と読みとることによって,末法仏教つまり今の我々を救う仏教を提唱した。…
※「信行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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