…感光材料の品種については一般に低感度の微粒子乳剤を使ったフィルムは高鮮鋭度の画像を与え,また同一乳剤でも乳剤塗布層を薄くし,ハレーションやイラジエーションirradiation(感光層に入射した光の乳剤内部での反射・散乱によって,正規の像の周辺まで感光すること)を防ぐ対策を採れば画像の鮮鋭度が増す。写真の画像が高鮮鋭度を持つ,すなわちシャープな印象を与えるということは,画像の濃淡の境界が明確な状態であり,フィルムの現像の場合にエッジ効果(乳剤膜の高露光域と低露光域との境界で,濃度が,高露光域では一段と高く,逆に低露光域では低くなる現象)を起こすような方法を使うと,画像の輪郭が明瞭になって画像の鮮鋭度が増す。近年のカラーフィルムでは現像中にエッジ効果を強調する化合物を用いて画像鮮鋭度の向上をはかっている。…
※「エッジ効果」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」