エロールフリン(読み)えろーるふりん

20世紀西洋人名事典 「エロールフリン」の解説

エロール フリン
Errol Flynn


1909.6.20 - 1959.10.14
米国の映画俳優。
タスマニア生まれ。
17歳で学業を放棄し、警官船員ハンターのガイドなど職業を転々とする。1933年オーストラリアのセミドキュメンタリー映画に出演したのをきっかけに英国に渡り、ワーナー・ブラザースのB級ミステリー映画の主役を演じる。’35年ハリウッド入りし、「海賊ブラッド」(’35年)に起用され、ハンサムな活劇スターとして人気を得る。さらに「進め竜騎兵」(’36年)や「シー・ホーク」(’40年)などで頂点に達するが、’40年代後半飲酒と薬物が災いして衰退の道をたどり、’50年代には完全にスターの地位を失う。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のエロールフリンの言及

【アクション映画】より

…ハリウッドに〈スターシステム〉が生まれ,スタントマンとスターがはっきり分離されたのちも,アクション映画の世界では〈アクションヒーロー〉と呼ばれるスターの系譜が続いている。例えばサイレント時代には,本物のカウボーイ出身のカウボーイスター,トム・ミックス,フート・ギブソン,ウィル・ロジャーズがおり,またオリンピックの水泳選手から〈ターザン映画〉のスターになったジョニー・ワイズミュラー,船員,探検家から海洋活劇のスターになったエロール・フリン,オリンピック出場のフェンシング選手出身のコーネル・ワイルド,第2次世界大戦のヒーローで自伝的戦争映画《地獄の戦線》(1955)のヒーローを演じたオーディ・マーフィ,さらにサーカスのアクロバット出身のバート・ランカスター等々。そのほか,スタントマン出身のゲーリー・クーパーやジョン・ウェイン,水泳の選手から水中レビュー映画のスターとなったエスター・ウィリアムズらもいる。…

【海賊映画】より

…1930年代から50年代にかけて,チャンバラ活劇のもう一方のジャンル,騎士道映画とともに盛んにつくられた。海賊映画のスターには,エロール・フリン(《海賊ブラッド》1935,《シー・ホーク》1940,《すべての旗に背いて》1952),タイロン・パワー(《海の征服者》1942),ポール・ヘンリード(《海賊バラクーダ》1945),ルイス・ヘーワード(《地中海の虎》1949,《海賊船長》1952)らがいるが,バート・ランカスター,カーク・ダグラス,リチャード・ウィドマークらの〈現代劇〉のスターも海賊映画に出演している。ジーン・ピーターズ(《女海賊アン》1951),モーリン・オハラ(《すべての旗に背いて》1952)といった女海賊スターも生まれ,またミュージカル版としてジーン・ケリー主演の《踊る海賊》(1948),コメディ版としてアボット&コステロの《凸凹宝島騒動》(1942)などがある。…

※「エロールフリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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