20世紀西洋人名事典 の解説
エードゥアルト・グーラフ・フォン カイザーリング
Eduard Graf von Keyserling
1855 - 1918
ドイツの作家。
バルト海沿岸地方の貴族の出で、ウィーンにおいて作家として活動を始め、その後は長くイタリアに住んだ。滅びゆく貴族社会を題材として、その諦観的雰囲気や憂愁に満ちた世界を、優雅で洗練された会話に優れた印象主義的な柔らかい筆致で描いた。主な作品は戯曲「春の犠牲」(1900年)、短編「伯爵夫人」(’17年)などがあり、晩年は視力を失いミュンヘンで寂しく死んだ。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報