エーリック5世(読み)エーリックごせい(その他表記)Erik V Glipping

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エーリック5世」の意味・わかりやすい解説

エーリック5世
エーリックごせい
Erik V Glipping

[生]1249頃
[没]1286.11.22. フィンデルプ
デンマーク王 (在位 1259~86) 。クリストフェル1世の子。父が大司教との権力闘争中に暗殺された跡を継いで 1259年即位。 61年王軍が大司教軍に敗れたため母后とともに捕えられたが,3年後教皇やドイツ諸侯のとりなしで釈放された。 76年大貴族の反対を押して息子を王位継承者に定めたが,大貴族の勢力が強まり,82年デンマーク最初の『大憲章』の発布を強要され,これによって国王の貴族投獄権が制約されるとともに,毎年貴族と高位聖職者から成る議会 hofの定期的開催が国王に強制された。この憲章は,農民層や地方議会の権力の喪失を意味し,大貴族に国内・対外政策の大変革を許した。 86年不可解な事情のもとに殺害された。

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