日本大百科全書(ニッポニカ) 「オボテ」の意味・わかりやすい解説
オボテ
おぼて
Apollo Milton Obote
(1924―2005)
ウガンダの政治家。北部のランゴに生まれる。マケレレ大学卒業後ケニアで働き、ケニア・アフリカ人同盟(KAU)に参加。1956年帰国し、ウガンダ国民会議(UNC)に参加した。1957年ウガンダ立法評議会議員となり、1960年ウガンダ人民会議(UPC)を結成。1962年10月、立憲君主国として独立とともに首相に就任、1966年国王ムテサ2世を追放して大統領となる。1971年外遊中アミンのクーデターにより失脚、タンザニアに亡命。1978~1979年のタンザニアとの戦争でアミンが失脚したのち、1980年選挙で再度大統領に復帰した。オボテは国際通貨基金(IMF)の支援する経済再建計画を実施したが、国内の反オボテ勢力の抵抗にあい、1985年オケロBasilio Olara Okello(1929―1990)の率いる反政府軍が首都カンパラに侵攻、オボテはケニア、ついでザンビアに亡命した。2005年南アフリカのヨハネスバーグにて死去。
[林 晃史]
『Kenneth InghamMilton Obote(1994, Routledge, London & New York)』