( 1 )室町中期に謙譲語「参らす(る)」が使われたが、口語としてはその省略形で、やや敬意の劣る「まらする」が通行した〔ロドリゲス日本大文典〕。これはのち、謙譲の意を失い、丁寧の補助動詞として用いられるようになった。
( 2 )謙譲の語法は室町末期になって「お」を冠した本項が現われたが、同義語の「進ずる」よりも俗語的であった。
( 3 )江戸時代の初期には「おます」の形も現われたが中期以降はあまり用いられなくなった。→まらする。
( 4 )「おまらせう」は「おまっせう」と促音化することがある。
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...