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枕物狂 マクラモノグルイ

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デジタル大辞泉の解説

まくらものぐるい〔まくらものぐるひ〕【枕物狂】

狂言。祖父が若い娘に恋をし、枕をつけた笹を持って狂乱するので、孫が娘を連れてくる。

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世界大百科事典 第2版の解説

まくらものぐるい【枕物狂】

狂言の曲名。雑狂言。大蔵,和泉両流にある。百歳を超えた祖父(おうじ)が,近ごろ恋に悩むという噂なので,2人の孫は,それが事実ならかなえさせたいと,祖父を訪問して,ことの真相を尋ねる。初めは隠していた祖父も,ついに,秘めた恋の相手は先月の地蔵講の頭人(とうにん)であった刑部(ぎようぶ)三郎の娘おとであると告白する。孫の1人がおとを連れてきて祖父に引き合わせる。祖父は老いの恥をさらした恨み言を謡に託して言うものの,喜びは隠しきれずに,おとと連れ立って幕に入る。

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大辞林 第三版の解説

まくらものぐるい【枕物狂】

狂言の一。高齢の老人が地蔵講の頭人の娘に恋をして錯乱の体となり、枕を笹につけて肩にし、謡をうたい、最後に娘と結ばれる。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

枕物狂
まくらものぐるい

狂言の曲名。女狂言。百年(ももとせ)にあまる祖父(おおじ)が恋をしているとの噂(うわさ)が真実らしいので、孫2人がようすを見に行く。枕を結び付けた笹(ささ)をかたげ、「枕ものにや狂うらん……」と謡いながら現(うつつ)ない体(てい)で出てきた祖父(シテ。祖父の面を着用)に、恋をしておられるとのことだがと尋ねると、祖父は、恋とは若者のすることだとしらを切り、かえって志賀寺の上人(しょうにん)や柿(かき)の本の紀僧正(きそうじょう)の恋の恐ろしい昔物語をしているうちに、知らず知らず「祖父もこの恋かなわずは、いかなる井戸の中、溝(みぞ)の底へも身を投げ……」と恋心を謡い上げてしまう。もはや隠し立てもできず、先月の地蔵講のおりに刑部(ぎょうぶ)三郎の娘乙(おと)の可憐(かれん)さに魅せられた一部始終を話し謡っている間に、孫の1人が乙(おと)(乙の面を着用)を連れてくる。祖父は喜び、乙と連れ立って入っていく。老醜をさらす祖父の恋を、艶冶(えんや)なムードを漂わせ、しかも上品に演じなければならないところに、むずかしさがある。[小林 責]

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