オルビエート大聖堂(読み)おるびえーとだいせいどう(英語表記)Duomo di Orvieto

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オルビエート大聖堂」の意味・わかりやすい解説

オルビエート大聖堂
おるびえーとだいせいどう
Duomo di Orvieto

ローマの北西約100キロメートルのオルビエートにある大聖堂。1290年にフラ・ベビニャーテFra Bevignateによって建造が開始された際はロマネスク様式教会であったが、最終的には14世紀中ごろにゴシック様式で完成された。イタリアのもっとも美しい大聖堂の一つ。300人以上の建築家、彫刻家、画家が建築および装飾に携わったとされる。とくにL・マイタニの設計に始まり、のち同じく14世紀のA・ピサーノ、A・オルカーニャの手を経て1600年に完成された正面外壁は、飾り破風(はふ)や左右の小尖塔(せんとう)、薔薇(ばら)窓を伴って堂々たる美しさを誇っている。内部の右翼廊部にある聖ブリーツィオの聖母礼拝堂には、ルカ・シニョレッリが描いた『最後の審判』のフレスコ画がある。

[名取四郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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