オルビエート大聖堂(読み)オルビエートダイセイドウ

デジタル大辞泉 「オルビエート大聖堂」の意味・読み・例文・類語

オルビエート‐だいせいどう〔‐ダイセイダウ〕【オルビエート大聖堂】

Duomo di Orvieto》イタリア中部、ウンブリア州の都市オルビエートにある大聖堂。13世紀末から14世紀半ばにかけて建造された。着工当初はロマネスク様式だったが、最終的にゴシック様式の教会として完成。その後も増改築が続けられた。ファサードは、モザイクで「聖母戴冠」を描いた破風はふと繊細な彫刻が施されたバラ窓の美しさで知られ、同国屈指のゴシック建築の傑作とされる。内部のサンブリツィオ礼拝堂にはルカ=シニョレリフラ=アンジェリコが手がけたフレスコ画がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オルビエート大聖堂」の意味・わかりやすい解説

オルビエート大聖堂
おるびえーとだいせいどう
Duomo di Orvieto

ローマの北西約100キロメートルのオルビエートにある大聖堂。1290年にフラ・ベビニャーテFra Bevignateによって建造が開始された際はロマネスク様式の教会であったが、最終的には14世紀中ごろにゴシック様式で完成された。イタリアのもっとも美しい大聖堂の一つ。300人以上の建築家、彫刻家、画家が建築および装飾に携わったとされる。とくにL・マイタニの設計に始まり、のち同じく14世紀のA・ピサーノ、A・オルカーニャの手を経て1600年に完成された正面外壁は、飾り破風(はふ)や左右の小尖塔(せんとう)、薔薇(ばら)窓を伴って堂々たる美しさを誇っている。内部の右翼廊部にある聖ブリーツィオの聖母礼拝堂には、ルカ・シニョレッリが描いた『最後の審判』のフレスコ画がある。

[名取四郎]

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