オロルゲサイリー遺跡(読み)オロルゲサイリーいせき(その他表記)Olorgesailie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オロルゲサイリー遺跡」の意味・わかりやすい解説

オロルゲサイリー遺跡
オロルゲサイリーいせき
Olorgesailie

ケニアの首都ナイロビの南西 60km,リフトバレーの東斜面の裾に位置するアシュール文化遺跡。更新世中期にはこの付近は湖であったが,その湖岸にアシュール文化の狩人たちは宿営し,握斧やその他の石器を残した。 1942~45年,リーキー夫妻がこの遺跡を調査した。今日では国立公園となっており,地表に散乱した数百の石斧を,発見当時のまま遺跡の上に渡された桟橋から見ることができる。握斧は溶岩でつくられているが,長さ 33cm,重さ 2.7kgに及ぶ非常に大きいものがある。また,丸い石球が多数発見されたため,南アメリカのボーラと比較されたことがある。特に 80頭ほどの大型ヒヒの骨格が発見されているため,当時の人々の集団猟が考えられ,そのほかゾウの骨も発見されている。地表に散乱する石器類はオルドバイ峡谷の第4床に相当するとみなされている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android