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電離圏 デンリケン

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デジタル大辞泉の解説

でんり‐けん【電離圏】

電離層

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百科事典マイペディアの解説

電離圏【でんりけん】

大気上層のうち,大気の分子,原子が電離して生じた電子とイオンが多量に存在する領域。高度約60〜90kmのD領域,高度約90〜130kmのE領域,高度約130〜1000kmのF領域に分けられる。
→関連項目外気圏大気成層超高層大気

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世界大百科事典 第2版の解説

でんりけん【電離圏 ionosphere】

地球の高層大気中では大気の分子・原子が太陽のX線や紫外線あるいは高エネルギー粒子の照射を受けて電離するため,生じたイオンおよび電子(自由電子)が大気の分子・原子に混じって多量に存在している。特に電波の伝わり方に影響を及ぼす電子は高度約60km以上に比較的高い密度で存在している。この領域を電離圏という。電離圏のイオンや電子は地球を取り巻くいくつかの層状の濃淡分布を示しており,それらの層を電離層ionospheric layersとよぶ。

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大辞林 第三版の解説

でんりけん【電離圏】

地表から高さ約60キロメートル 以上の大気圏上層部で、電子密度が比較的大きい領域。太陽からの紫外線などにより、大気が電離されて生じた電子やイオンが存在する。 D 層(高度60~90キロメートル)・ E 層(90~130キロメートル)・ F 層(130~1000キロメートル)に分かれる。これらの層で屈折・反射する電波によって無線通信が可能となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

電離圏
でんりけん
ionosphere

超高層大気では、高度約70キロメートルあたりから大気の電離度が増え始め、高度とともに電離度は高くなっている。そこでこの領域を、電磁気的特徴に着目して、かつては電離層とよんだが、いまは電離圏という。高度の上限のほうは、はっきりした境目がないが、実際上高度400~500キロメートルまでをさすことが多く、それより上部はプラズマ圏とよばれることが多い。気温分布の構造からみた大気の区分けによると、熱圏がこの高度領域にあたる。
 超高層大気の電離度が高いのは、太陽からやってくるX線や極紫外線(極紫外光)の電離作用による。それによって大気中の原子や分子が電離し、遊離した自由電子とイオンの対がつくられるからである。電離圏内では、自由電子とイオンは同量存在し、全体としては電気的に中性であり、電気伝導度が高い。日射のない極地域でも、磁気圏から熱圏に流入してオーロラを光らせるような、電子や陽子の粒子流が間欠的に存在するので、これら粒子の衝撃によって大気は電離し、電離圏が形成される。電離圏は電気伝導度が高いので、電波を反射する。このため短波電波を使った長距離無線通信に利用されている。[小川利紘]

電離圏の構造

電離圏の基本的な物理量の一つとして自由電子の密度がある。電離圏に入射した電磁波が反射される場合、入射する電磁波の周波数と電子密度との間には一定の関係があるので、電子密度は実用上も重要な意味をもっている。電離圏は電子密度の高度分布の形と密度の大きさから、D領域、E領域、F領域に分けられる。これらの領域の生成機構には違いがあって、構成するイオンの成分もまったく異なり、それぞれ独自のふるまいをする。
(1)D領域 高度約70~85キロメートルの領域。主として、太陽ライマン・アルファ光によって、大気中の微量気体成分である一酸化窒素が電離してできる。電子密度は1立方メートル当り10億個から100億個ほどである。太陽光の直射がなくなる夜間は、密度は1億から10億ほどに減る。一次生成イオンである一酸化窒素イオンは、急速に水の付加した水素イオンに変換されるので、後者のイオンが主成分となっている。この領域は気圧が比較的高いので、自由電子と大気分子との衝突頻度が高く、そのためこの領域を通過する電磁波は減衰を受ける。したがって、短波通信に対しては、電波の反射層としてよりむしろ吸収層として働く。
(2)E領域 高度約85~160キロメートルの領域。太陽ライマン・ベータ光による酸素分子の電離および軟X線による窒素分子と酸素分子の電離によって生成される。電子密度は1立方メートル当り1000億個程度であるが、太陽光の直射がない夜間は10億個ほどに減る。イオンの交換反応が活発におこっている領域なので、一次生成イオンは変換されて、主たるイオン成分は一酸化窒素イオンと酸素分子イオンである。夜間ときおり発生するスポラディックE層は、寿命の長い金属イオンが、中性大気の風による鉛直収束作用によって、高度幅数キロメートルの薄い層に集積したものである。金属イオンは流星が起源であろう。このE領域に流れる電流は地上の地磁気変化を引き起こし、その存在は古くから観測されている。
(3)F領域 高度約160キロメートルより上の領域。太陽極紫外線によって主として酸素原子が電離してできたもので、イオンの主成分は酸素原子イオンである。電子密度は1立方メートル当り1000億個から1兆個程度で、高度200~300キロメートルの間で最大となる。夜間の密度減少は他の領域に比べて少なく、短波の長距離無線通信はこの領域の伝搬を利用する。F領域の電子密度は太陽活動サイクルで大きく変わり、また磁気嵐(あらし)に並行しておこる電離圏嵐のように、一時的な擾乱(じょうらん)によっても大きく変動する。[小川利紘]
『大林辰蔵著『宇宙空間物理学』(1970・裳華房) ▽小嶋稔編『地球物理概論』(1990・東京大学出版会) ▽恩藤忠典・丸橋克英編著『宇宙環境科学』(2000・オーム社)』

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世界大百科事典内の電離圏の言及

【大気】より

…均質圏の中の上部成層圏や中間圏では太陽紫外線とオゾン,酸素の光化学反応などが行われるので,とくに化学圏chemosphereと呼ぶことがある。また,高度60km以上では空気分子は電離しているので電離圏ともいい,それ以下を中性圏ともいう。(1)対流圏troposphere 温度が高度1kmにつき5~6℃下がる層で,高さは地上から十数kmに達する。…

※「電離圏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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