赤石山脈(読み)あかいしさんみゃく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

南アルプスともいう。長野県と山梨静岡県との境に南北に延びる山脈。東は前山巨摩山地を経て釜無川甲府盆地に限られ,西は前山の伊那山地を経て伊那盆地に限られる。北部には駒ヶ岳,鳳凰三山などがそびえ,また最高峰北岳 (3192m) と間 (あい) ノ岳,農鳥岳の白根三山がある。仙丈ヶ岳から南方へは長い山嶺がある。南部には荒川岳,赤石岳高峰があり,聖岳を経て光 (てかり) 岳で終る。おもに中・古生代堆積岩とその変成岩から成る地塁山脈で,山稜は一般に平坦であるが,前山との間には地質構造線があって,河川は深い縦谷を刻み,山腹急斜面をなす。仙丈ヶ岳,荒川岳などにはカール地形がみられる。光岳は本州ハイマツ自生の南限。南アルプス国立公園に属するが,山が深いために日本アルプスのなかでは登山者は最も少い。

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百科事典マイペディアの解説

山梨,長野,静岡3県にまたがる地塊山地南アルプスと呼ばれる。北と東を糸魚川(いといがわ)・静岡構造線,西を中央構造線で区切られる楔形(くさびがた)をなし,中央は古生層,西は変成岩,東は第三紀層からなり,北岳塩見岳赤石岳聖岳(ひじりだけ)など3000m以上の高峰がそびえる。河川は深い縦谷を刻み,山腹は急斜面をなし,仙丈ヶ岳間ノ岳(あいのだけ)などにカール地形が見られる。南アルプス国立公園の主部を占める。
→関連項目掛川[市]駒ヶ岳(山梨・長野)静岡[県]白根三山秩父山地光岳長野[県]農鳥岳白州[町]浜北[市]早川[町]鳳凰山本川根[町]水窪[町]身延山地山梨[県]

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世界大百科事典 第2版の解説

南アルプスまたは南アともいう。平面形は,北部にある杖突峠(1247m)付近を頂点とする三角状地(南北延長約130km,東西の幅最大約60km)に見えるため,〈赤石楔状地(せつじようち)〉と呼ばれることもある。北緯35゜~36゜付近に位置し,静岡・山梨・長野の3県にまたがって北北東~南南西に延びている。東側にある急斜面は,フォッサマグナ低地帯に臨み,西部中央構造線(杖突峠~水窪(みさくぼ)),赤石裂線(水窪~二俣)で限られ,南部は東海地方沿岸部に向かって低下している。

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大辞林 第三版の解説

山梨・長野・静岡の三県にまたがる山脈。日本第二の高峰北岳(3192メートル)をはじめとし、3000メートルを超える諸峰が南北に連なり、南アルプス国立公園を形成する。南アルプス。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

山梨、長野、静岡3県の県境に広がる大起伏山地。南北約120キロメートル、東西約40キロメートル。南アルプスともいう。東を富士川、西を天竜川により限られる。山地は、ほぼ南北に走る数条の山系よりなり、地質構造上は西南日本外帯に属す。北部の鳳凰(ほうおう)山、甲斐駒(かいこま)ヶ岳などの花崗(かこう)岩地帯を除き、中・古生代の堆積(たいせき)岩ないしその変成岩からなる褶曲構造(しゅうきょくこうぞう)を示す。南北に走る山地には、仙丈(せんじょう)ヶ岳、北岳、間(あい)ノ岳、農鳥(のうとり)岳、塩見岳、荒川岳、赤石岳、聖(ひじり)岳など標高3000メートル以上が10座近くあり、とくに北岳(3193メートル)は日本第二の高峰である。また、2500メートル以上は30余座に及ぶ。この山地から流下する河川には富士川、安倍(あべ)川、大井川、天竜川などの主要な河川が含まれ、いずれも急流である。山地内の谷壁は急傾斜で、地質との関係で崩壊も多い。山頂付近に圏谷(けんこく)(カール)地形を残す山もあり、お花畑も多いが、日本の高山としては南部に位置するため、その出現高度は、たとえばハイマツの下限は2500メートル付近と高くなっている。豊富な自然と優れた景観により南アルプス国立公園に指定されている。その山地は、大山地のためアプローチが長く、かつ森林帯の登高が厳しく、前山山地内の集落の産業をも含め、開発は遅れていた。それゆえに自然の残る山地としての魅力がある。[吉村 稔]

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精選版 日本国語大辞典の解説

山梨、長野、静岡の三県境に沿う山脈。仙丈ケ岳、北岳、塩見岳、赤石岳など海抜三千メートル以上の高峰が南北に連なる。南アルプス。

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