お練り(読み)おねり

改訂新版 世界大百科事典 「お練り」の意味・わかりやすい解説

お練り (おねり)

神輿(みこし)などを中心とした祭礼行列や,仏事における菩薩の行道(ぎようどう)をいう。練物,邌物(ねりもの)などとも称す。祭礼行列には意匠を競った風流(ふりゆう)の山車(だし),屋台,山鉾傘鉾,車楽(だんじり)などや,仮装一団が付随する。江戸時代後期には京都祇園会の神輿洗いに加わった祇園芸妓による練物は,絵入番付ができるほどの人気で,北野天満宮神事における上七軒芸妓の練物も著名。江戸においても山王祭,神田祭に出された山車人形の趣向は,ただちに歌舞伎舞台で踊られ,仮装の踊子行列や作り物の風流など,各町ごとの趣向が競われ,多くの番付が残る。寺院でのお練りは,浄土信仰にもとづき菩薩たちが来迎する様子を具現するもので,練供養(ねりくよう),来迎会(らいごうえ),菩薩練道などとも呼ばれる。奈良県葛城市の当麻寺や,京都市東山区即成院,大阪市平野区大念仏寺のものなどが有名で,京都の教王護国寺(東寺)などには,平安期から鎌倉時代の菩薩行道面も残る。
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