カウエル(その他表記)Henry Dixon Cowell

改訂新版 世界大百科事典 「カウエル」の意味・わかりやすい解説

カウエル
Henry Dixon Cowell
生没年:1897-1965

アメリカの作曲家。独学で作曲を始め,カリフォルニア大学で比較音楽学者のC.シーガー(P. シーガーの父)に学び,民族音楽や新しい技法から積極的に方法論を学んだ。1927年には現代音楽の評論,楽譜出版,レコーディングを行う協会ニュー・ミュージックNew Musicを設立。60年代以後流行するトーン・クラスターtone-cluster(〈音の塊〉の意で,全音以内の狭い音程間隔で密集する複数の音のこと)もカウエルの発明である。非西欧楽器のための作品を数多く書いている。ガーシュウィン,L.ハリソン,ケージらを教えている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カウエル」の意味・わかりやすい解説

カウエル
Cowell, Henry Dixon

[生]1897.3.11. カリフォルニアメンロパーク
[没]1965.12.10. ニューヨーク,シェイディ
アメリカの作曲家,ピアニスト。カリフォルニア大学卒業。第1次世界大戦に従軍後,ニューヨーク応用音楽学校に学び,さらに 1931~32年ベルリン大学で比較音楽学を学ぶ。初期のピアノ曲において,両腕こぶしで音塊をたたく,いわゆる「トーン・クラスター」という奏法を創始,32年にはテレミンの協力を得て発明したという電気リズム楽器リトミコンのデモンストレーションをニューヨークで行うなど,新しい音素材を探究した。民族音楽に興味をもつアメリカのモダニストの代表者の一人である。また多くの現代音楽組織の一員として活動。 500曲あまりの多種にわたる作品がある。

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ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者) 「カウエル」の解説

カウエル

アメリカ合衆国の作曲家。ピアニストとしても活動した。実験的な試みを積極的に行い、20世紀の音楽の語法展開に貢献した。ピアノ曲《The Tides of Manaunaun》(1921?)は、音楽史 ...続き

出典 (社)全日本ピアノ指導者協会ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)について 情報

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