20世紀西洋人名事典 「カジミールマレーヴィチ」の解説
カジミール マレーヴィチ
Kazimir Severinovič Malevič
1878.2.11 - 1935.5.15
ソ連(ロシア)の画家。
元・ヴィテブスク美術学校教授。
キーエフ近郊生まれ。
モスクワの絵画・彫刻・建築学校などで学ぶ。1900〜10年代まではキュビスムとフトゥリスムの融和を目指す作品を制作。「ダイヤのジャック」(’10年)などの作品がある。その後、抽象絵画へと傾斜し、「黒の正方形」(’13年)は白地の背景に黒い正方形だけを描いたもので、今日の抽象画の出発点の一つとなる。’15年純粋性を絶対とする絵画理論「シュプレマティズム宣言」を発表。’18年以降絵画をやめ、教育活動に専念。’30年代に入って抽象美術はデカダン派とされ、風当たりが強くなり不遇の時代を過ごす。雪どけ以降再評価され始めている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報