カナカ族(読み)カナカぞく(英語表記)Kanaka

翻訳|Kanaka

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カナカ族」の意味・わかりやすい解説

カナカ族
カナカぞく
Kanaka

元来はポリネシア語で「人」を意味し,広くは太平洋諸島住民一般をさして用いられた俗称。第2次世界大戦前,日本統治下のミクロネシアでは,マリアナ諸島民を主としてチャモロ族と称したのに対し,マーシャル,カロリン両諸島の住民を一括してカナカ族といった。マリアナ諸島の人々は,スペイン人,フィリピン人などと早くから混血し,文化的にも社会的にも西欧化が進んでいたのに比べ,これらの地方ではそれまでの伝統的生活を守っていたため,差別的用語として用いられたのである。しかし実際には,文化的,社会的に多様な人々が含まれており,学術上の用語としても使われていない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

配属ガチャ

入社後に配属される勤務地や部署が運次第で当たり外れがあるという状況を、開けてみなければ中身が分からないカプセル玩具やソーシャルゲームで課金アイテムを購入する際のくじに例えた言葉。企業のネガティブな制...

配属ガチャの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android