日本大百科全書(ニッポニカ) 「マリアナ諸島」の意味・わかりやすい解説
マリアナ諸島
まりあなしょとう
Mariana Islands
太平洋北西部、ミクロネシアの北部を占める火山性の列島。最南端のグアム島を含め、サイパン島、テニアン島、ロタ島など主要な島は15ある。1521年マジェランが世界周航の途次に発見し、ロス・ラドローネスLos Ladrones(ラドローネ諸島)と命名した。1565年スペインがグアム島の領有を宣言。1668年ジェスイット会がグアム島に本部を置いて布教を開始、同年マリアナ諸島全島をスペイン領とし、国王カルロス2世の母マリアナ女王の名をとってラス・マリアナスLas Marianas(マリアナ諸島)と改名した。1898年グアム島はアメリカ領となる。他の14島は同年ドイツに売却、第一次世界大戦後日本の委任統治領、第二次世界大戦後アメリカの信託統治領となり、1978年自治政府が成立して北マリアナ連邦を形成した。1990年、信託統治が終了し、現在アメリカの自治領。第二次世界大戦中の1944年(昭和19)6月、日米両機動艦隊の間にマリアナ沖海戦が発生した。
[大島襄二]