カラマタ(読み)からまた(英語表記)Kalamáta

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラマタ」の意味・わかりやすい解説

カラマタ
Kalamáta

別称カラメ Kalámai。ギリシア,ペロポニソス半島南部の都市。パトレに次ぐ同半島第2の港湾都市で,メシニアコス湾の湾奥に位置する。 10世紀頃ビザンチンの都市として繁栄していたが,第4回十字軍の占領後 1208年,フランスのビラルドゥアンに封土として与えられた。 15世紀なかば以降ベネチア,オスマン帝国に交互に支配され,ギリシア独立戦争 (1821~29) によりギリシア領。メシニアコス平野に産するオリーブ,干しぶどう,その他の果実の取引が行われるほか,絹織物,製粉,酒類製造,たばこなどの工業が立地。パトレ,アテネと鉄道で連絡。人口4万 5090 (1991推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラマタ」の意味・わかりやすい解説

カラマタ
からまた
Kalamáta

ギリシア南部、メッセニア県の県都。古称カラマイKalamai。人口5万7620(2001)。ペロポネソス半島南西部、メッセニア湾の湾奥に位置する港湾都市。県内農産物の集散、加工の中心地で、イチジクオリーブ油絹布を輸出する。ホメロスの詩にある古代のフェライPhēraiとほぼ同位置にある。1208年にフランク人の建てた城郭が残っている。1821年の民族独立革命で最初に解放された市として、例年3月23日に記念行事が行われる。

[真下とも子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例