日本大百科全書(ニッポニカ) 「カリフォルニア・ポピー」の意味・わかりやすい解説
カリフォルニア・ポピー
かりふぉるにあぽぴー
California poppy
[学] Eschscholzia californica Cham.
ケシ科(APG分類:ケシ科)の多年草であるが、秋播(ま)き一年草として扱われる。北アメリカ西部のカリフォルニアやオレゴン州の沿岸原産である。花色は普通橙(だいだい)色か黄色であるが、改良種には淡紅、濃桃、乳白、白色など変化に富み、半八重、八重咲きの変種もある。日本には明治初期に渡来し、花が紋章の花菱(はなびし)に似ているところから、和名をハナビシソウという。5~6月に多数の茎を伸ばし、その先端に4枚の花弁が杯(さかずき)状に開く。日中に花を開き、夕方に閉じる。じょうぶでつくりやすいが、ケシ科の植物は移植を好まないので、種を直接花壇へ播くか、鉢に播いて育苗し、鉢からそっと抜いて定植する。酸性の土壌は好まない。
[横山二郎 2020年2月17日]