カレリア語(読み)カレリアご(英語表記)Karelian

精選版 日本国語大辞典 「カレリア語」の意味・読み・例文・類語

カレリア‐ご【カレリア語】

  1. 〘 名詞 〙 ウラル語族フィンウゴル語派バルト‐フィン諸語の一つ。ロシア連邦北西端のカレリアで話される。

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改訂新版 世界大百科事典 「カレリア語」の意味・わかりやすい解説

カレリア語 (カレリアご)
Karelian

ロシア連邦のカレリア共和国内とボルガ川上流のトベーリ(旧カリーニン)市付近に住むカレリア族の言語。系統的にはウラル語族のフィン語派に属するバルト・フィン諸語のひとつである。言語人口は14万6000あまり。このうち8万9000人がカレリア共和国内に住む。方言はラドガとオネガ両湖以北の北部方言とラドガ湖北東のアウヌス(あるいはオロネツ)方言およびトベーリ市付近の南部方言に分かれる。アウヌス方言の東ではリュード語Ludicが話されるが,これはバルト・フィン系のベプス語の影響を強く受けている。カレリア語はフィンランド語にきわめて近いが,ロシア語の圧力を受けている。8母音は母音調和に従う。kala〈魚〉,kül'ä〈村〉。子音は階程交替を行う。kukka〈花が〉,kukan〈花の〉。ただし,歯茎音にはn'äl'gä〈市〉のように硬口蓋化が見られ,有声子音をもつ(jogi〈川〉)。名詞は13格に変化するが,フィンランド語の格用法に対応している。最古の記録は13世紀にさかのぼる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カレリア語」の意味・わかりやすい解説

カレリア語
カレリアご
Karelian language

ロシア,カレリア共和国で話されている言語。本来のカレリア方言,オロネツ方言,(およびリュード方言) の2 (3) 方言がある。いずれも文字言語をもっていない。ウラル語族,フィン=ウゴル語派のバルト=フィン諸語の一つ。話し手は約9万人。

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