カレリア共和国(読み)カレリア(英語表記)Karelia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カレリア共和国」の意味・わかりやすい解説

カレリア〔共和国〕
カレリア
Karelia

ロシア語通称カレリヤ Kareliya。ロシア北西部にある共和国。 1923年自治共和国,56年共和国となる。首都ペトロザボーツク。西はフィンランドと国境を接し,東は白海に面して位置する。丘陵低地から成る地域で,氷河作用を著しく受けており,オネガ湖,ラドガ湖をはじめとする多数の湖沼や,湿地帯,泥炭地が広く分布する。川は一般に急流で,木材流送と水力発電に利用される。気候は高緯度のわりに暖かく,平均気温は1月-14~-10℃,7月 14~16℃。年降水量 400~600mm。タイガ地帯で,全面積の 80%以上は森林におおわれる。ウラル語族のフィン=ウゴル語派に属する言語をもつカレリア人の国であるが,カレリア人は 10%強で,ロシア人が 70%近くを占める。畜産酪農,ジャガイモ栽培などを行い,漁業,毛皮獣狩猟も盛ん。工業部門では製材,木材加工を中心に,製紙,アルミニウム精錬,石材採取などが行われ,共和国首都を中心に機械工業も発達。サンクトペテルブルグムルマンスクを結ぶ幹線鉄道が東部を縦断し,ラドガ湖とオネガ湖を経てバルト海と白海を結ぶ内陸水路水運も発達している。面積 17万 2400km2人口 79万 9400 (1991推計) 。

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