ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガイスマイアー」の意味・わかりやすい解説
ガイスマイアー
Gaismaier, Michael
[没]1532.4.15. パドバ
ドイツ農民戦争の指導者の一人。鉱業経営者の子で,初めブリクセン司教の秘書などをつとめたが,1525年5月,チロルの反乱農民軍団の指揮官を引受け,戦争の敗北後はスイスに逃れ,H.ツウィングリとも接触して対ハプスブルク同盟の組織を試みた。農民戦争の綱領として書いた『チロルの国法』 Tiroler Landesordnungは一種の農民共和国を構想したもので,貴族,聖職者を廃絶し都市を農村に戻し,統治者を人民の直接選挙で選ぶという,きわめてユートピア的な性格をもつ。 26年ザルツブルクで再度の蜂起を試みたが失敗,イタリアに逃れ,その後も反ハプスブルク闘争の計画に熱中した。
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